管理人のひとり言



2005年6月18日 鬼の居ぬ間に
2005年6月4日 完敗
2005年5月28日 3連勝
2005年5月7日 結果論
2005年5月4日 貴重な勝利
2005年4月23日 価値ある引き分け
2005年4月9日 もう一歩
2005年3月19日 思わぬ大勝
2005年3月13日 変化無し
20055年3月5日 気分は完敗
2005年2月6日 FW陣の一層の奮起を
日付をクリックすると、文章に飛びます。
注意書き(初めてここに来た人は読んでみてください)



鬼の居ぬ間に(6月18日)
アビスパ福岡に3−0で勝利。

 福岡は、外国人3人の出場停止に加え、中村北斗もワールドユースに出場するため、ベストメンバーから4人が欠けた状態になった。福岡はJ2上位クラスのチームとはいえ、戦力低下は必至だ。今節は、勝ち点3を奪う絶好のチャンスであった。

 試合がはじまってみると、主力メンバーが欠けているにも関わらず、福岡の固い守備に破綻はみられなかった。中盤での厳しいチェック、最終ラインの高さ、そして絶妙なオフサイドトラップ。前節、徳島相手に何度もいい攻撃をみせた札幌だったが、福岡の守備に為す術が無いようだった。

 だが、その福岡も札幌を攻めあぐんでいたようだった。守備はなんとかなったようだったが、さすがに攻撃力は落ちてしまったようだ。前半は0−0で終わったが、両者の力が互角というよりは、固い守備で札幌の攻撃を防いでいるけれども、札幌の守備を崩すことができない福岡、といった感じであった。

 それにしても、福岡の守備は固かった。これでは、札幌が得点を奪うのはかなり厳しいのではないか。そう思いつつ始まった後半であったが、先制点は札幌に転がり込んだ。

 後半9分、右サイドにぽっかり空いたスペースにパスが送られ、そこに走り込んだ砂川がクロスをあげた。そのボールは、中山と相川の頭上を越えて逆サイドへ。いつものようにチャンスが潰えたか、と思ったが、クロスの先には第3の選手が走り込んでいた。

 本来右サイドにいるはずの岡田が、よくあそこへ走り込んだものだ。今の札幌が福岡の固い守備を崩すには人数をかける他は無いが、下手に前に出ると逆に失点する可能性がある。ここぞというところで、長距離を走ってペナルティエリアに飛び込んだ岡田の判断が光ったゴールであった。

 そして上里の実に相手のイヤなところへコントロールされたFKを池内が上手く押し込んで追加点を奪った。上里は、FK以外にも逆サイドへ正確なロングパスを通すなど、試合を増す毎に存在感を増しているようだ。

 3点目をきっちり決めた相川はストライカーらしさが出てきているし、林も守備範囲の広さと安定したゴールキーピングをみせてきている。このままいけば、今期の目標である5位よりも上の順位を狙えそうである。

 とはいっても、福岡は飛車角、さらに金銀落ちの状態であった。試合は3−0となったが、先制点が福岡に入ったらまったく逆になった可能性もある。今節はそれをふまえた上で、この勝利をいい形で次の試合へつなげていってほしい。

 次の試合は、横浜FC戦だ。下位のチームだが、それほど力の差は無いだろう。せっかく勝ち点を上積みでき、2位グループが射程距離に入っている。ここはなんとか連勝を果たして、J1昇格争いに飛び込んで欲しいものだ。



完敗(6月4日)

 ベガルタ仙台に0−4で敗退。

 4連勝を賭けて挑んだ試合だったが、結果・内容ともに完敗であった。

 それにしても、仙台の出来の良さには驚愕の一言だ。事前情報で聞いていた限りでは、仙台の状態は末期状態であり、あとは都並監督の更迭のタイミングを待つだけという話もあった。前節、仙台は福岡に1−2で敗退したが、新聞記事によれば結果は僅差でも、運動量や戦術の熟成度には大人と子供ほどの差があり、GK高桑をして、「さぼっている選手がいる」という発言もあった。

 ところが、札幌と相対した仙台の選手達は、圧倒的な運動量でピッチを駆け回り、激しいプレスで札幌の選手を自由にさせず、ボールを奪うと見事なパスワークで札幌守備陣を切り裂いた。加えて、バロン、シュウエンクは明らかに日本人とは異次元のパフォーマンスをみせ、札幌ディフェンダー陣はまさにきりきり舞の状態であった。

 特に試合が始まってからの仙台の攻撃は鬼気迫る物で、札幌の選手達はほとんど自分たちのサッカーをみせることなく先制されてしまった。それにオウンゴールという不運が重なり、仙台のクロッサーとバロンをフリーにするという決定的なミスをおかし、あっという間に3点を奪われてしまった。札幌は何度か3得点以上を奪っているが、相手チームにこれほどいいプレーをされてしまっては3点どころか1点を奪うことも難しくなる。逆に、ほとんど絶望的な状況にも関わらず、札幌の選手達はよくがんばったとさえ思う。

 3連勝で少し勘違いしてしまったが、まだまだ札幌のレベルはあまり高いところには無い。それなりの選手をそろえるチームに、それなりのサッカーをされてしまっては、こういう結果になりうるということなのだろう。

 とはいえ、少なくともサイドからのクロスはフリーであげさせないように数的優位をつくるべきだし、バロンのような選手をドフリーにするなど論外である。今節ではまたずいぶんと課題もみつかっただろうし、それを一つ一つつぶして、また連勝を目指して欲しい。



3連勝達成(5月28日)

 ザスパ草津に3−1で勝利。

 コンサドーレは水戸、湘南に続いて草津を下し、見事3連勝を達成した。

 不安な要素は多かった。加賀が怪我、西澤が累積警告で出場停止、田畑も怪我がおもわしくなく、代役として鈴木智樹がワンボランチに入った。また、FWの堀井も怪我で長期離脱しており、その代役として相川が出場している。今のスタメンは、ヤンツーさんが描くスタメンとは異なっている。
  
 しかし、田畑の代わりに出場した鈴木智樹が正確なロングパスで攻撃の起点となり、相川が2ゴールを決めた。相川は前節でも得点を決め、堀井の代役として十分な働きをしているが、ここで鈴木智樹が結果を出せたことは大きい。

 今のコンサドーレは上里と砂川のダブルトップ下というシステムが生命線となっているが、それは豊富な運動量と強靱なフィジカルで相手の攻撃をくい止めている田畑の働きがあるからこそ機能している。今まで、田畑の代わりをどうするかが懸念事項だったが、タイプは違えども鈴木智樹がワンボランチの役目を担うことができれば、今後田畑に何かあったとしても、安定した戦いを続けていくことができるだろう。

 とはいっても、今節勝てた理由としては、ザスパ草津の全体的なレベルが低かったことがあげられる。草津のサッカーは、サイドの展開や中盤での守備など、選手達がやろうとしていることはよく分かるのだが、それに技術がついていっていないという印象を受けた。

 特に守備がルーズで、何度も札幌の選手をフリーにする場面がみられた。相川の1点目は完全にフリーでのヘディングだったが、これほどFWがフリーになるシーンはなかなかお目にかかれない。草津が最下位に沈んでいる原因は、このあたりにあるのかもしれない。

 その草津にロスタイムでゴールを奪われたことはいただけないことだ。気になるのは、ゴールを奪われたことよりも、3点取ったあとの姿勢である。チーム全体の意識として、4点目を取りに行くのか、それとも時間を使うのかいまひとつはっきりしないところがあった。

 筆者としては、多少守備をすてても4点目を狙って欲しかった。この先上位を狙うのであれば、しっかりと攻撃の形をつくり、得点を重ねていく必要がある。そのために、3点のセーフティリードを奪ったこの試合は格好の実戦練習の場にできたと思う。チームがしっかりと得点を狙いにいく姿勢をみせた上で、失点を喫してしまうのであれは問題は無かったと思うのだが、その点は少し残念であった。

 次の試合は、現在連敗中と少し元気の無い仙台が相手だ。といっても、前回対戦したときは0−3の大敗を喫してしまった。3点取れとはいわないが、前節の借りをしっかりと返して、また勝ち点を積み上げて欲しいものだ。 



結果論(5月7日)

モンテディオ山形に0−3で敗退。

 前半、上里と砂川がフリーでシュートを放った以外は、ほとんど形らしい形をつくれなかった。スコア以上の完敗だ。

 ただ、札幌には不利な点があった。J2は、1週間で3試合をこなすという厳しいスケジュールだった。その間、札幌は徳島→札幌→山形と長距離の移動を強いられた。これに対し、山形は、地元山形→仙台→山形という移動で、ほとんど東北からは動いていない。両者の疲労度には、小さくない差があったことが考えられる。

 しかし、それは最初から分かっていたことだ。選手の疲労度を考えれば、先発メンバーを少し帰るという選択肢もあったと思う。ただ、前節勝っているだけに、メンバーをいじることは難しいとは思うのだが。

 また、右サイドに西嶋を配置したことは、采配ミスと思われる。あれで、右サイドのバランスが大きく崩れたようだった。おそらく、西嶋を右に入れるという布陣は練習でもやったことが無いはずだ。それであれば、普通に砂川を右サイドに出して、権東と田畑でダブルボランチを組ませた方が良かったのかもしれない。

 また、上里と砂川のシュートには失望した。あれほどいい形でボールを受けていながら、シュートを枠に飛ばせないというのは、プロ選手としてどうだろう。どちらかのシュートが決まっていれば、もう少しいい試合ができたのではないだろうか。

 これらは全て結果論だ。先発メンバーをいじったとしても、砂川か上里がゴールを決めていたとしても、西嶋ではなく権東が入っていたとしても、結果は変わらなかったかもしれない。それほど、選手達の動きは一様に重かった。

 これでJ2は一通りの試合を終えた。札幌の戦いぶりは評価できる部分が多く、甲府をのぞけばどのチームに対しても、だいたい互角かそれ以上に戦えていたと思う。今節は3点差が開いてしまったが、山形にそれほど決定機をつくられたわけではないし、今節の敗退は選手達の疲労度が大きかったと思いたい。



貴重な勝利(5月4日)

横浜FCに1−0で勝利!

 前節の徳島線は、1−0でリードしていながら、最後のワンプレーで同点にされるという後味の悪い展開であった。最近は4試合引き分けが続いており、もしもここで負けるようならこのままずるずると下位に沈んでしまうかもしれない。そんなことから、今節は大事な試合であった。

 その試合で、コンサドーレは曽田の見事なゴールを守りきり、貴重な勝利と勝ち点3を得ることができた。今年のコンサドーレは、いくつかの試合をのぞけば、そこそこ相手よりボールをキープし、押し気味に試合を進めることができている。今節は、その有利な展開からゴールを奪い、そのゴールを守りきることができた。

 試合を通じて目に付くのが、加賀の素晴らしいディフェンスだ。横浜の攻撃が加賀のところに及ぶと、大抵は加賀がそれをつぶしてしまう。今節は無失点に押さえることができたが、それには加賀の働きが大きいと思う。

 また、上里の成長ぶりが伺える。去年は相手選手に吹っ飛ばされることが多かったと記憶しているが、この試合では相手のチャージを受け止めつつボールを利き足の方に置いて、シュートを放つというシーンもみられた。

 試合全般を通して、わりといい試合であった。ただ、前節、同点に追いつかれた理由として、効果的な時間稼ぎができなかったことが挙げられるが、今節も、試合終盤にはボールをキープすることも、時間稼ぎをすることもできなかった。チームでは前節の反省をふまえてボールの運び方を確認したようだが、このあたりはまだまだ再考の余地があるだろう。

 次の試合でJ2は一通りの対戦を終える。前節、ブービーとなってしまったが、2位以下の順位はほぼダンゴ状態である。このあと、上手く連勝することができれば、J1昇格争いに顔を出すことも不可能では無いだろう。



価値ある引き分け(4月22日)

アビスパ福岡と1−1で引き分け。

 福岡は、前節まで4勝負け無しの2位。しかも、失点数は4とJ2チーム中最小を誇っている。対する札幌はここ4試合ノーゴール。そんな札幌が福岡を迎えてどんな試合になるかと思っていたが、札幌は予想以上にいい試合をみせてくれた。

 引き分けとはいえ、試合内容としては今期1番といっていいのではないだろうか。相変わらずラストパスがFWにあわないためになかなかゴールに結びつかなかったが、クロスが繰り出される位置は今までよりも敵陣の深くになったし、ラストパスもかなり際どい位置を通過するようになった。また、相手のディフェンスラインをスルーパスで切り崩してGKと一対一のシーンも何度か作り出すことができた。

 完全に崩された失点の場面と、最後の最後、シュートを打てずに終わった相川のプレーが悔やまれるが、前節首位の京都、2位の福岡と引き分けられたことは選手達の自信になっただろうし、この調子でチーム状態をいい方にもっていけば、もしかしたら後半でJ1昇格争いに絡むことができるかもしれない。

 それにしても、札幌が4試合ノーゴールの中、開幕から得点できなかった中山のゴールがロスタイムに生まれるというのだから、サッカーとは面白い。

 ここまで結果はでていなかったが、試合終盤でのダイビングヘッドでも分かるように、中山はいつも常にゴールを奪うために全力を尽くしていたと思う。それが伝わってくるだけに、今までノーゴールだったことは実に残念であったが、ここでゴールが生まれたことは、非常に嬉しいと思う。

 初ゴールが生まれたことで、いきなりゴールを量産するようになるとは思えないが、毎試合あのようなシーンがみられるように、さらに精進してほしいものである。



もう一歩(4月9日)

 湘南ベルマーレと0−0で引き分け。

 現在、2位の湘南を迎えてどんな試合になるかと思っていたが、札幌は予想以上にいい試合をみせてくれた。

 田畑のワンボランチに少し不安があったが、三原と砂川をトップ下に置いた布陣は、思った以上に効果的だった。三原が長短のパスを使ってボールを散らしてくれるおかげで、攻撃が今まで以上にレベルアップしたように感じた。

 ただ、やはりラストパスの精度がもう一歩だ。クロスがいいところに入ったとしても、なかなかFWにあわない。やはり、各選手がラストパスの精度をあげていくこと、そしてパスを受ける選手は相手DFのマークを外すように動くなど、さらなる練習が必要になってくるだろう。

 そして、今節もまた池内が退場になってしまった。理由はどうあれ、退場になるような行動をとった池内の責任は大きい。例え相手選手に挑発されたとしても、軽く受け流すようにするべきであった。

 前半、札幌が攻勢で、そして試合中盤で池内が退場してしまう。これは、仙台戦の再現であった。仙台戦での選手達の動揺は凄まじく、それは0−3という大敗に繋がってしまった。

 しかし、選手達にもさすがに思うところがあったのだろう。池内が退場してからは、各選手が気合いと運動量を増すことで、一人足りなくなった分を補い、勝ち点3まであともう少しのところまで迫った。

 特に、中山の自分でなんとか打開しようとする姿勢が目立った。前半、札幌優勢のときに、中山は少し目立たなかったように思う。90分間、あのプレーをみせてくれれば、リーグ戦初ゴールも遠くないだろう。

 


思わぬ大勝(3月19日)

 ザスパ草津に4−1で勝利。

 ザスパ草津は、今年JFLからJ2に新加入したチームである。しかも、1節、2節と3−0で敗退している。昨年、最下位に沈んだとはいえ、長年プロリーグに所属している札幌としては、絶対に負けるわけにはいかない相手だ。

 その相手に、序盤でJリーグ初ゴールをプレゼントしたときはどうなるかと思ったが、その後すぐに同点に追いつき、終わってみれば4−1という、3点以上取った試合を思い出すことが難しいほど久しぶりな大勝となった。
 
 とはいえ、試合内容を思い返してみると、3点差がついたほどの力の差があったとは思えない。それどころか、全体的なプレーの質は草津の方が上ではないかと思われる要素がいくつもあった。

 草津は、守備では前線からのプレスが効いていたし、攻撃でもスムーズなサイドチェンジや切れ味するどいカウンターから何度もチャンスをつくっていた。バーをたたいたり、ゴール脇を際どく抜けていったシュートが決まっていれば、試合の結果はどうなっただろうか。

 それでも、この得点差が開いた理由としては、局地的な部分で札幌の個人技が草津を上回ったこと、そしてここぞというところで草津の守備が甘かったことが考えられる。

 個人技といえば、砂川のゴールや堀井の1点目が思い浮かぶが、筆者としては池内のゴールを挙げたい。一見、簡単なシュートにみえるが、あわててボールを吹かしてしまいそうなあの場面で、ボールを浮かさずにシュートした技術と冷静さは、さすが元J1の選手だ。

 それ以外の3点は、ゴールを決めた選手も見事だったが、砂川をほとんどフリーにしたり、堀井や中山を止められなかった草津のディフェンスに問題があるのではなかろうか。

 草津のディフェンスには、一応攻撃のキーマンである砂川をフリーにしたり、中山の突破を許したり、ペナルティエリア内で堀井を止められないなど、他のJ2チームではみられないミスが目立った。草津は1節、2節と3点取られ、しかも札幌に4点を献上したところをみると、守備力がまだJ2のレベルに追いついていないのだろう。

 ごちゃごちゃと書いてしまったが、やはり大勝というものは気分が良いものだ。年度末で個人的に大変な時期にあるのだが、これでまた1週間がんばれそうである。



変化無し(3月13日)

 サガン鳥栖に0−1で敗退。

 良くない結果だ。一人退場して10人になった相手にゴールを奪われ、そして最後まで守りきられてしまった。今期の札幌に期待して集まった観客は1万7千人。ここで勝っていれば、今後の観客動員数も、そして昨年以上の札幌の活躍に期待できたのだろうが。
 
 前節の札幌は、甲府に引き分けはしたものの、内容は決して良く無かった。そして今節、昨年ブービーの鳥栖相手に、ホームでどこまでやれるか興味津々だった。しかし、残念ながら、昨年からの進歩がほとんど感じられない試合だった。

 相変わらず、パスミスを繰り返す姿には閉口するばかりだ。加えて、ドリブル突破ができる選手がいるわけではないから、なかなか攻撃が形にならない。特に、昨年からいる選手達の変化は実に希薄である。

 この試合から判断する限り、札幌は今期も苦しい試合内容が続くことが予想される。鳥栖は昨年のブービーであり、今節の試合内容をみてもあまりパッとしたチームでは無かった。このチームに勝てないのであれば、いったいどこに勝つというのだろう。

 今期加入した池内は前節と同様に安定したプレーをみせてくれた。また、途中出場した除、中山もいい感じであったので、彼らがスタメンででてくれば、少しは違った形になるのだろうか。

 次の草津はJFLあがりのチームだが、決して侮れない相手だ。もしも、草津に対していい勝ち方ができないようであれば、今期の札幌は昨年と同様に、最下位争いをすることになるだろう。



気分は完敗(3月5日)

ヴァンフォーレ甲府とアウェイで2−2の引き分け。

 よく負けなかったものだ。甲府の好調ぶりは聞こえてきていたが、噂以上に良いチームに仕上がっていた。甲府の選手達は札幌のサイドをつき、危険なクロスを何度もペナルティエリアに放り込んできた。
 
 西嶋がオウンゴールを献上してしまったが、問題は札幌の守備にある。札幌は、サイドで何度も数的不利の場面をつくられ、相手の選手をフリーにしてクロスを放り込まれていた。あんな状況では、どんなDFでも守りきれるわけがない。あのオウンゴールは、チーム全体の責任といっていい。

 甲府が良すぎるのか、それとも札幌が悪いのか。現時点での判断は難しいのだが、札幌のプレーはあまり褒められたものでは無かった。守備にしても、攻撃にしても、あらゆる場面でいい形をつくることができなかった。守備は大分良くなったと聞いていたが、前述のようにサイドで何度も数的不利となっていたし、一対一で抜かれた場面も少なくなかった。

 一方、攻撃といえば、後方から単調なロングボールを放り込むだけ。甲府のディフェンスラインには屈強なDFが控えており、ほとんどのボールが簡単にはじき返されていた。いまや、J2にも180cmを越えるDFがうようよいる。こんな攻撃を繰り返すのであれば、他のチームと対戦しても苦戦は免れないだろう。

 もしもサッカーに判定勝ちがあるとしたら、今日の試合は札幌の完敗であったはずだ。そんな青息吐息のチームを救ったのは、二人の新加入選手―――――DF池内とGK高原だった。両者とも、実に安定感溢れるプレーを展開してくれたと思う。

 そして、甲府のGKだ。まだ若い選手だそうだが、ポジショニングをミスって、岡田のゴールを呼び込んでくれた。上手くコントロールしてシュートを決めた岡田も良かったと思うが、ごく普通のキーパーだったらあのようなチャンスは訪れなかったのではないか。

 最後のセットプレーはなんというべきか。正直、素直に喜ぶことはできなかった。ボクシングでいえば、さんざん殴られたあとにうっかりラッキーパンチが決まったような感じがした。引き分けに持ち込むことはできたが、今日は完敗、という気分だ。

 それにしても、甲府はいいプレーをみせたと思う。PSMでやった磐田よりも力は上だったかもしれないといったら言い過ぎか。中盤での激しい守備、サイドでの効果的な突破、そして実力溢れる2トップ。まだ1試合をみただけだが、J2でも頭一つ跳び抜けた存在であるのかもしれない。

 一方の札幌は、今日の試合をみた限りでは今年も苦労しそうである。最も、今日の甲府が良すぎたという可能性もあるので、その考えるのはまだ早いかもしれないが。



FW陣の一層の奮起を(2月6日)

 今年は、チームが創設して10年目だという。筆者がコンサドーレに関わり始めたのは1997年からで、それからもう9年も経つのかと思うと色々と感慨深いものがある。

 10年前を思い起こすと、ずいぶんとチームが様変わりしたものだ。チームが出来た当時は、バルデス、マラドーナ、ペレイラなどの強力な助っ人外国人を揃え、他のチームから使えそうな選手を片っ端から集めてチームを構成し、シーズンオフには選手を大量解雇した。経済的なチーム運営のことは棚に上げて、ひたすらJ1を目指していた。

 しかし、今は補強方針を完全に180°転換した。外国人を排除し、「若手育成」を前面に押し出して、高卒や大卒、もしくは他チームの若い選手を獲得し、加えてユースの選手をトップチームに上げるようになった。

 昨年は、あまりにもその方針が極端すぎたことに指揮官の経験不足、さらに不運が重なってしまったためにリーグ戦では最下位に終わってしまった。ところが、天皇杯ではまるで別のチームのように見事な戦いぶりをみせ、J1のチームに連勝し、ジュビロ磐田をもう少しのところまで追いつめた。

 今期はその天皇杯で活躍したメンバーをほぼ残すことに成功し、FW、DFに他のチームから有望な選手を獲得した。GK藤ヶ谷はJ1に行ってしまったが、広島から林を獲得することに成功した。今は腰痛で別メニューということだが、過去の経歴から判断すると、その実力は藤ヶ谷に勝るとも劣らない。今年の戦力は、昨年よりも底上げされたといっていいだろう。

 練習を取材した新聞記事を見ると、新しく加わった選手が大きな声で指示を出す場面が多く見られ、チームに活気を与えているようだ。紅白戦では選手達の激しいぶつかりあいがみられ、柳下監督は昨年以上の手応えを感じているということらしい。練習を見に行ったサポーターのレポートをみても、昨年とは明らかに選手達の雰囲気が違っており、今年は期待できそうだという意見が多い。

 こうしてみると、今年の札幌は、5位以内どころかJ1昇格も狙えるのではないか、という期待が起こってくる。しかし、筆者の予想は、最下位は無いとしても、その少し上ぐらいに落ち着くのではないかと考えている。

 最近のJ2のレベルアップには目を見張る物がある。天皇杯では多くのJ2のチームがJ1を破って見せたし、普段の試合ぶりをみても、ついこの前までのJ1のチームよりは、はるかにレベルの高い試合をみせている。

 今年はJFLから2チームJ2に昇格してくるが、この2チームも侮ることはできない。そのうちの1チーム、ザスパ草津は、柏レイソル、横浜Fマリノスを破り、準々決勝まで進んでいる。

 札幌も進化するだろうが、他のチームも同じように進化する。ディフェンスにしても、中盤での構成力にしても、今年いきなり札幌の力が他のJ2チームを凌駕して連戦連勝とは思えないのだ。

 そして、危惧しているのが得点力である。相川、清野、堀井、中山は、昨年までの実績を考えると明らかに力不足だ。引き分けが導入されたといっても、サッカーは点を取らないと勝てないゲームである。たとえ3回引き分けても、勝ち点は1勝分にしかならない。昨シーズンの終盤、札幌は失点が減って負けることが少なくなったが、最下位から脱出できそうで出来なかったのは、ここぞというところでゴールを奪えなかったからといっていい。

 勝つためには、そして上位に行くためにはどうしてもFW陣がコンスタントにゴールを記録することが必要だ。もちろん、昨年ゴール数が少なかったのはFWだけの責任では無いが、今年は相川らFW陣の、一層の奮起に期待したい。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送