コンササポの、1番暑かった1日
〜浦和戦in室蘭の記録〜
AM7:00
目覚ましが鳴るよりも早く、目が覚める。
昨晩、ろくに用意もしてないので、持ち物のチェックを始めた。
携帯、レプリカ、双眼鏡、カメラ、タオルマフラー、忘れてはならないチケット・・・。
天気予報をチェックすると、室蘭の天気は曇り。最高気温は25℃。
普通なら、半袖でもいいはずだ。
しかし、いつも冷たい海風が吹く極寒の入り江競技場が頭をよぎる。
ちょっと悩んだ末、厚手のパーカーを荷物に加えた。
AM8:00
Fマさんの車に乗り込み、出発。ヨートクさんと、にしだぁも一緒。
高速に乗ると、いつもよりハイペースで飛ばすFマさん。
室蘭で試合が行われるときには、いつもバスツアーが企画されるのだが、
今回はなんと7台分の人数を集めたらしい。
なんとしても、サポバスを追い越し、先に入場口に並ばなければならない。
AM9:30
途中雨に見舞われる。またもや、極寒の入り江競技場が頭をよぎる。
サポバスを登別室蘭インターの手前で捕らえる。バスを追い越すときに、
バスの中にいるチバっち・M3・き○たくを確認。
M3が妙に機嫌が悪かったように見えたが、どうやらき○たくに安眠を妨害されていたらしい。
(もう絶対き○たくのサポバスには乗らない!! M2・M3談)
AM10:00
途中道を間違えたものの(笑)無事入り江競技場に到着。
車を降りると、あまりの暑さに驚愕する。
B自由の入場口に行くと、100〜200名くらいのサポーターが座り込んでいる。
なんだ、こんな程度か・・・と思ったが、それは甘かった。
入場口の前に陣取っていたサポはほんの一部で、その列の最後尾は、競技場を取り囲むように果てしなく続いていた。
最後尾を探し、列沿いにてくてく歩いていくと、最後尾は実にバックスタンドの真裏まで達していた。
そして、すぐ近くには、A自由席に並ぶ列の最後尾があった。これって、くっついちゃったらどうするの・・?
AM10:15
サポバスご一行が到着。危惧していたとおり、すでにA自由とB自由に並ぶ列の最後尾がくっついているので、
どこに並んでいいのか分からず、路頭に迷う人達が続出。
人員整理をする係員がいないため、ちょっとした混乱が起きていた。
しかし、そこは平和な北海道民。自分たちで、列の整理を図る。
B自由席に並ぶ列は、バックスタンドの真裏で上手い具合に折り返し、また入り口の方へと延びていった。
AM10:30
バックスタンドの土手にはい上がり、塀ごしに競技場内部を眺めていると、
ドールズが現れ、こちらがわのトラックで入念なアップをはじめた。
その中に、グラサンをかけている男性が一名。どうやらあれがダンシングドーレ君の中身らしい。
ここで、筆者はレッズサポの偵察に出かけることにした。
アウェイ側の入場口に行くと、2〜300人くらいのレッズサポが並んでいた。
浦和サポの行列。今思えば、こんな撮影は自殺行為に等しい。
面白いTシャツを着ている女性を発見。
胸には、「のびたのくせに生意気な!!」と書いてあった。
そんなことをいったら、こっちだってネタは多数ある。
新潟に6−1で負けたくせに何を言う!!とか。
レッズサポは、このときはとりあえずおとなしく並んでいたようだ。
AM11:00
コンサドーレ勝利弁当を買い、Fマさん達が並んでいるところに戻る。
また土手の上にあがると、ドールズが私服(トレーニングウェア)でダンスのリハーサルを行っていた。
ちょうど筆者の真正面で踊っていたのだが、なんとなく気後れして写真をとることができなかった。
チキンハートな自分が憎い。
AM11:15
予定よりも15分早めて開場。
何事もなく入場し、ゴール裏の芝生席に座り込む。
・・・暑い。
直射日光がじりじりと肌を焼く。さらに、人が密集しているので、風が全く無い。
ゴール裏後方の一番高いところにいくと、
少しは風があるのでいくぶんましだが、それ以外では、うだるような暑さ。
この分だと、ピッチ上の気温は、いったい何度になっていることやら。
AM11:30
さっき買っておいたコンサドーレ勝利弁当を食す。いつも、お弁当の中には、相手のチームの名産品が入っている。
今回は、なんと「赤飯」。埼玉って、何も名産品が無いのか?
余談だが、赤飯に甘納豆を入れるのは北海道特有のものらしい。
本州からきたサポに多大なカルチャーショックを与えていた。
(中略)
PM12:20
浦和の選手がピッチに現れる。
中央に一列に並んで、観客全員に挨拶。
とたんに、ホーム側ゴール裏からブーイングが起きる。
でも、かなり中途半端。まだ、札幌サポは鬼になりきれてない。
レッズサポは、旗を掲げたが、特にコールは行わなかったようだ。
レッズの選手は、そのままピッチで練習を始めた。
アウェイ側ゴール裏を占拠した浦和サポ
PM:12:25
コンササポが唐突に動く。
いきなり、レッズサポの十八番、「大脱走」を大合唱。
レッズサポは動かない。
PM12:30
洋平、ディドがピッチに現れる。
その他の選手は、メインスタンドの前でもくもくとアップを行う。
コンササポは、「サッポロ」「赤黒の勇者」と続けざまにコールを繰り出す。
応援のボルテージがいつもより高い。
PM12:35
コンサの選手がピッチに入って練習を始める。
PM12:40
浦和の選手紹介。
ホーム側ゴール裏からブーイングが起きるも、やっぱり中途半端。
続いて、札幌の選手紹介。
会場全体は大盛り上がり。
PM12:50
ドールズパフォーマンス。
PM12:55
ボールボーイ入場。
おきまりの、YMCAの音楽がかかる。
さて、浦和サポは動くだろうか?
とコンササポが興味津々でみていると、なんと「YMCA」のところで、レッズサポ全員が手をあげた。
YMCAにノった?
いや、違う。
自分たちの選手立ちにコールを送り始めたのである。
YMCAの音楽で、ほとんど聞こえなかったが。
PM1:05 浦和ボールでキックオフ。
札幌のスタメンは、
よーへー、名塚、大森、森、野々村、ビジュ、田渕、ゆづき、アウミール、播戸、エメルソン。
黄金のベストメンバー。
対する浦和レッズは、前回札幌を苦しめたクビツァを控えに残し、
岡野と永井の2トップ。
中盤は、小野、阿部、石井、そして最近復活したペトロビッチ。
DFは内舘、西野、ピクン、やはり最近復活した路木。
GKは田北。
前回の対戦では、赤い悪魔の呪いにかかり、大混乱に陥ったコンサドーレ。
しかし、試合の序盤は、互角の戦いをみせる。
前半11分。エメルソンが光る。
ビジュが自陣でパスカット、すぐさまハーフライン付近にいたエメルソンにパス。
ずば抜けた瞬発力でトップスピードにのったエメルソンは、
浦和のDF2人をかわし、一気にペナルティエリア前へ達した。
そして、右足のアウトフロントでボールにシュート回転をかけ、
ゴール右隅に蹴り込んだ。
どんな毒舌なサッカーファンをも、これはワールドクラスだ!!とうならせるスーパーゴールだった。
その後、ボールはコンサとレッズの陣地を行き来するものの、比較的札幌ペースで試合が進む。
ふと気づくと、レッズサポが沈黙している。
結局、札幌1点リードでハーフタイム。
あちこちで、「暑い〜」「水〜」という声があがる。
後半開始。
レッズの斉藤監督、いきなり動く。
内舘に変えて、サルにも分かるポストプレイヤー、クビツァを投入。
54分。
そのクビツァにいきなり同点ゴールをたたき込まれる。
右サイドでフリーとなっていたペトロビッチから、ゴール前に長めのパスが送られる。
クビツァはそのパスを胸でトラップ、地面にボールが落ちる前に右足でボレーシュート。
必死に飛びつく洋平の手を弾き飛ばし、ボールはネットを揺らした。
爆発するアウェイ側ゴール裏。
敵ながらあっぱれなファインゴールだった。
このゴールで、試合の流れは一気に浦和に傾く。
クビツァのポストプレー、華麗はいえないが粘っこくボールをさばく小野を起点に、
札幌ゴールは次々とピンチに追い込まれる。
それをみて、岡田監督も動く。
57分、今日は全然目立ってなかった優津樹に代えて、黄川田投入。
82分、斉藤監督が再び動く。
やはりあまり目立ってなかった阿部に代えて吉野投入。
結局、このまま1−1で延長突入。
時間は忘れたが、田渕が右サイドからゴール前に切り込んで、ドラゴンキャノンを放つという、
前回の浦和戦でみせたプレーを披露した。
このプレーが、2週間後に厚別競技場を歓喜の声で埋め尽くすことになるとは、
誰もきづかなかったに違いない。
延長開始までの間、USは必死に声援を送るが、
その周辺が暑さでばててついてこない。
選手の消耗度はどれくらいか心配になった。
延長前半開始。
延長前半4分、途中出場したわりには目立ってなかった黄川田に代えて山瀬投入。
黄川田、ピッチの外で、ユニフォームを叩きつけて悔しがる。
103分、岡野が引っ込み、河合 竜二投入。
ピッチにはこれで「りゅうじ」が3人。
105分、さすがに疲れの見える播戸に代えて、高木投入。
延長後半
札幌最大のピンチ。
小野がペナルティエリアの外で倒されながらも吉野にパス、
吉野思い切ってミドルシュート。
洋平がたまらず弾いたボールは、フリーでいた永井の前へこぼれた。
永井は倒れ込みながらスライディングシュート。
ボールはクロスバーの下に当たって、地面に叩きつけられた。
ゴールを確信して、弾かれるように立ち上がる浦和サポ。
しかし、ボールはゴールに入ることを拒むかのように、空高く舞い上がった。
森が必死のジャンピングヘッドでクリアーして事なきを得た。
その後、小野の絶妙なシュートでゴールを脅かされるものの、
このままタイムアップ。
第2戦は、引き分けに終わった。
筆者は、すぐさま拍手を送った。
会場全体も、拍手に包まれた。
レッズサポも、選手達に拍手を送っている。
今日の熱戦は、レッズサポをも満足させたようだ。
決定力を欠いて、引き分けに終わったが、双方死力をつくしたいい試合だった。
(例えるなら、右手を封印して戦った剣崎順と高嶺竜二のスパーリングのような)
試合後の両監督のコメント。
斉藤監督:「勝ち点3取らなければならない試合で取れなかったので非常に残念」
岡田監督:「他のチームが試合がなかったので勝ち点1を取れて良かった」
対して、選手達は、双方とも自分たちの力を再認識したらしい。
この熱戦から1週間後、コンサドーレはベガルタ仙台を、
浦和レッズはヴァンフォーレ甲府を完封勝ちで一蹴。
そして、両雄は舞台を厚別へ移し、三度目の戦いを繰り広げる。
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