私的浦和戦旅行記

浦和のアウェイを体感しなければ、今年のJ2は語れまい!!

1.遠征前に

 室蘭での対戦が有珠山の噴火によって延期されたため、コンサドーレ札幌と浦和レッズは、浦和レッズのホーム駒場で今期初めて相まみえることになった。筆者は、今年のはじめから、浦和に行く気満々であった。日本でも、屈指のアウェイ状況を作り出すという駒場。この大一番に駆けつけなければ、「攻撃的」という名をもつOSCの名が廃る。

  浦和戦は、なぜか6月4日の日曜日夕方6時から行われる。この時間帯だと、どうしても日曜日中に札幌に帰ってくることができない。まあ、筆者はゴールデンウィーク中もずーっと会社に出ていたので(コンサの試合日除く)、月曜日に代休をとり、ゆうゆうと帰って来るつもりだった。

 会社の同僚でコンササポで同じOSCのFマさんうっきー君は、会社を休むわけにはいかないため、月曜日の朝6時50分羽田発のJAL便を使い、千歳空港からそのまま出社するという。当初は、大変ですねぇ〜と横目でみながら余裕をかましていた筆者であったが、どうしても欠席できない会議が月曜日の朝9時に入ってしまった。このため、筆者も朝6時50分発のJALを使って帰ってくる羽目に・・・・。ああ、せっかくの東京なのにぃ・・・。アメ横とか、秋葉原とか徘徊したかった・・・(T-T

 悪いことばかりではなく、早朝の便には特割りという料金が設定されており、片道1万2千500円。これは、札幌ー東京間の航空運賃としてはかなり安い(2000年、6月4日の料金体系ですので、今は変わってます)。

 そして、行きの飛行機は問答無用で、道民の翼・AIR−DOを使う。・・・どうも、遠征というと、JALやJASを使って、必死にマイルを溜めている人がいるけど、ちょっと考えて欲しいと思うことがある。ついこの間まで高額だった東京ー札幌間の航空運賃が下がったのは、AIR-DOが日夜努力しているからに他ならない。節約したい気持ちは分かる!!しかし、たまにはAIR-DOを使いましょう。

 Fマさんも筆者と同様にAIR-DOを選択。この遠征は、またもやFマさんと一緒に行動することになった。

 

2.いざ、浦和へ!!

 FマさんとともにAIR-DOに乗り込み、羽田空港についたのは、およそ10時。モノレールに乗り込んで、浜松町駅についたのは正午前だった。

 朝から何も食べていなかった筆者とFマさんは立ち食いそば屋で空腹を満たし、すぐに浦和へ向かった。少しでも早く、浦和へ行かなければならないという焦りがあったからである。

 浦和戦のチケットは、完売状態にあった。また、アウェイサポーター席のチケット数は少なく、他の座席のチケットを買ったコンササポが、アウェイ専用の場所へ入ってくると言う情報もあった。この大一番を、中途半端な席で見るわけにはいかない。

 埼玉というと、やたら田舎というイメージがあるが、交通アクセスは意外に便利。浜松町駅まで出てしまえば、JRで一気に浦和駅に行ける。

 筆者とFマさんは、午後1:00には、浦和駅に降り立っていた。

3.浦和駅

 
 筆者は、ネタ探しのために徒歩で浦和スタジアムまで行こうと思っていたのだが、うっかり西口へ出てしまった。浦和スタジアムは、東にあるのだ。

 いつも不思議に思うのだが、東京近郊の駅は、切符を買わないと駅の構内を通り抜けられないようになっている。浦和駅もご多分に漏れず、切符を買わないと、駅を通り抜けることができない。筆者らは、少々迷ったものの、上手いこと地下通路(笑)を発見し、東口に出ることができた(大汗)

 さて、ここで、浦和駅東口で撮った写真を3つほど並べてみる。

浦和のフラッグが目を引く駅前の商店街
地面へ埋め込まれた駒場スタジアムへの案内板
書店の前に置いてあった、サポーターズボード

 なんというか、浦和レッズというチームは、やたらこの街に溶け込んでいるらしい。

 ところでサポーターズボードだが、まだ人通りも少なかったので、
 「エメルソンは誰にも止められないぜ!!」
 とか書こうと思ったのだが、ちょっとまずい、とFマさんに止められてしまった。

 ところで、今日はかなり暑い。湿度はたいしたことはないとはいっても、北海道民にはなかなか堪える暑さである。途中のコンビニで水分とアイスクリームを購入し、暑い〜とうなりながら、歩くこと約20分。
 途中にあった歩道橋を上がっていくと・・・みえた!浦和スタジアムだ!!
中央に見えるのが、スタジアムの外壁



3.浦和スタジアム・・・の外


 浦和スタジアムについたのは、1時半ぐらい。開場までには、まだ1時間半はある。だというのに、浦和サポの人数といったら尋常では無かった。あちこちに、開場を待つレッズサポの列ができている。しかも、その並び方は、厚別や他の競技場のそれとは違っていた。競技場の入場口(いわゆるゲートと呼ばれるところ)に、誰も並んでいないのだ。

 普通の競技場では、スタジアムの入り口から列が続いていく。しかし、ここでは、開場前にあまりに多くの人が集まるため、一度駐車場やテニスコートに列を作って置いて、入場時間になると、そのグループごとに入場口まで移動し、競技場の中に入っていくのである。

 携帯で得た情報によると、コンササポもすでに並んでいるはず。しかし、アウェイサポの入場口である20番ゲートには、やはり人っ子一人いない。コンササポは(おそらくレッズサポとの接触を避けるために)まったく別の場所に並ばされていた。レッズサポによれば、開場前に、これほどの人数が集まったのは、昨年のJ1でもなかなか無かったらしい。

開場前、おとなしく並んでいるコンササポ
  ここで、競技場の平面図を示す。コンササポが並んでいるのは、2番ゲート付近に赤い長方形で示した位置である。
 
 他のサポと談笑したり、かき氷を食べたり、携帯メールを打つこと1時間。2時45分ぐらいになって、列の前の方がわらわらと立ち始めた。20番ゲートに移動するためだ。

 係りの人に先導されて20番ゲートに移動していく途中、レッズサポの視線が痛いのなんの。まるで、さらしものになっているような気分だった。

 20番ゲートに並んでいると、別のゲートに移動していくレッズのレプリカを着た連中から下らん嘲笑を受ける。これだけたくさん人数がいると、中にはこんな人もいるらしい。

 開場時刻の3時になった。しかし、なかなか競技場の中に入ることができない。みると、やたら厳重な持ち物検査をやっている。係員が、鞄の口を大きく開き、上腕部分が全部はいるほど鞄の中に手を突っ込んでいる。列がなかなか前に進まないわけだ・・・。

 筆者らがもう少しで入れそうなときに、やっぱりレッズ系の人と分かる服を着た連中が、こんなことを言ってきた。

「こいつら、発煙筒持ってるから念入りに調べた方がいいですよ」

 はー。なんだかなぁ・・・。

 今まで、あんまり対戦チームのサポに敵対心を持ったことは無い。

 だが、今分かった!!

 こいつらは敵だ!!!!



4.スタジアムの中

  そんなこんなで、ようやくスタジアムの中へ。アウェイサポーター席は5〜600人も入れば満員という狭い席で、レッズサポには「檻」または「ひな段」と呼ばれているらしい。
檻から望む浦和スタジアム

 ピッチまでの距離は、厚別と同じぐらいか。羨ましいのは、立派な電光掲示板。ここで、ゴールシーンやゴール前の決定的なシーンがリプレイされる。
檻からは見づらい電光掲示板

 ピッチ上では、「ボーイズマッチ」と呼ばれる、小学生による試合が行われていた。必死にボールを追いかける小さな選手達のプレーは実にさわやかで、さっきまでレッズサポに抱いていた敵意がかなり萎える(笑)

 ボーイズマッチを眺めたり、他のサポと談笑すること1時間。ふと、雛壇から外をみると、まだ入場口にすら並ぶことができないレッズサポの列があった。

まだ入場口にすら並ぶことができないレッズサポ

 これはきっと、あの厳重な持ち物検査が行われているから、時間がかかっているのだだろう。筆者は、これをみて、レッズサポが少々不憫に思えた。

 レッズサポは素行が悪いと言われているが、それはほんの一部である。そのほかの大多数は、なんの罪のない普通の人たちだ。その人たちが、ほんの一部の人たちの勝手な行動で、この猛暑の中、長時間に渡って並ぶことを余儀なくされている・・・。

 駒場では、こんな風に並ぶことが慣例化しているのかもしれない。だけど、ちょっとおかしいと思わないのだろうか??

 試合開始40分ぐらい前だろうか?札幌の選手達が控え室から外に出てきた。みんなは、雛壇の前まできて、挨拶をしてくれた。

 ここで、札幌サポにスイッチが入る。
 怒濤のサッポロコール
 を繰り出した。
 すると、駒場全体からブーイングが起こる。自分たちのコールであんまり聞こえなかったですけど。

 しばらくすると、選手紹介が始まった。アウェイの選手をてきとーに紹介するのはここでも同じ。ひとつ違うのは、
 
競技場全体からブーイングが起こることだ。

 もちろん、浦和の選手紹介が始まったら、こっちもブー!!(笑)

 それにしても、レッズサポは動かない。普通、選手達が練習を行っているときには、多かれ少なかれコールが起きるものだ。

 また、レッズサポも動かないが、駒場ではボーイズマッチ意外にイベントらしきものが何も無いらしい。何もしなくても、人が入るからだろうか?または、試合前の雰囲気を大切にしているという考えもあるけど、ドールズのパフォーマンスに慣れている筆者には物足りなく思えた。

 試合開始前、約5分前くらいだったろうか。周りの人たちがざわざわとしはじめた。東側のレッズサポが何かやっているらしい。双眼鏡でみると、ピッチと観客席を隔てる柵に上っているレッズサポのリーダーらしき人物が、両手にもった筒状の物を頭に掲げ、いきなり
白い液体を頭からかぶった。
一瞬、泡立てたビールかと思ったが、どうやら牛乳だったらしい。なんでも、レッズサポの一部は、相手のホームタウンの名産と思われる物を、食べたり飲んだり頭からかぶったりピッチに投げ込んだりして気合いを入れるんだそうな。

 そして、ついに浦和サポが動いた。

 ララ浦和
 の大合唱が始まったのである。すごい。圧倒的な声量。そして、サルト(ジャンプ)している人数は厚別と比べ物にならないほど多い。文字通り、駒場が揺れている。

 そして、眼前に、ビッグフラッグが翻った。

なぜか赤黒のビッグフラッグ

 競技場全体に響く大声量、赤く染まったスタジアム、数え切れないほどの旗、巨大なビッグフラッグ・・・。すごい。確かに、こんな圧倒的なアウェイの雰囲気を創り出せるのは駒場ぐらいだろう。

 今思えば、この圧倒的な雰囲気に飲まれたまま、試合は始まってしまったらしい・・・。

趣味的観戦記に続く

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